世界初の磁気浮上式高速リニア実用線。上海浦東新区の地下鉄・龍陽路駅－浦東国際空港間30キロを約8分で結ぶ。2002年12月31日に開通。朱鎔基首相とドイツのシュレーダー首相が試乗した。
総工費は約100億元。ドイツの技術協力で、ドイツのトランスラピッドがシステムや車両生産を請け負った。平均時速は約300キロ。最高設計時速は430キロで、20秒ほど走行する。
2003年1月1日から一般利用客向けの試乗を開始。上海観光の目玉となった。試運行中の乗車券の価格は、龍陽路－空港の往復で一般席150元、グリ－ン席300元。
試運転ではケーブル破損事故があった。リニアのケーブル接続部分が高熱化したのが原因だった。このため一般客向けの試乗は中断。運営会社の上海磁懸浮（リニア）交通発展有限公司は供給元のドイツとの協議を進め、大きな問題にはならなかった。
国慶節を中心とした「十一」連休前の9月20日から、観光ニーズを中心に週末と休祝日に一般試乗を再開。二車線によるピストン運行を実現。複線化の試験運転も行った。順調に進めば、営業運転を開始する。
実用線の成否は、計画中の北京－上海新幹線を独リニア式にするか、日本の新幹線や仏のTGVなどのレール方式にするかの行方とも大きく関係するとされていたが、リニア採用は見送られた。