織女や牽牛という星の名称は 春秋戦国時代の『詩経』が初出とされている。七夕伝説は、漢の時代に編纂された『文選』の中の『古詩十九編』が文献として初出とされており、南北朝時代の『荊楚歳時記』、その他『史記』等の中にも記述がある。
織女星と牽牛星の伝説
こと座の1等星ベガは、織姫星(織女星)として知られている。織姫は天帝の娘で、機織の上手な働き者の娘であった。夏彦星(彦星、牽牛星)は、わし座のアルタイルである。夏彦もまた働き者であり、天帝は二人の結婚を認めた。めでたく夫婦となったが夫婦生活が楽しく、織姫は機を織らなくなり、夏彦は牛を追わなくなった。このため天帝は怒り、2人を天の川を隔てて引き離した。しかし年に1度、7月7日の七夕の日だけは会うことが許された。雨が降ると天の川の水かさが増し、織姫は渡ることができないが、そのときはどこからか無数のカササギがやってきて、天の川に自分の体で橋をかけてくれるという。
中国や日本で使われていた太陰太陽暦では、7月7日は必ず上弦の月となるので、これを船に見立てることもあった。
ちなみに、牽牛星(アルタイル)と織女星(ベガ)、はくちょう座のデネブを線で結んだものを夏の大三角または夏の大三角形と言う。また、織女星(ベガ)の直ぐ側にあること座の5等星2つを2人の子供とする地域もある。
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