中国の公用語は、国民の大多数を占める漢族の言葉である「漢語」のなかの北方方言を主体にして造られた普通話。
中国は広い国土と、他民族ゆえに多数の言語が存在するが、国民の意思疎通を容易にするため、中央政府の標準語政策により、北方方言の発音・語彙と近代口語小説の文法をもとに作られた「普通話」が義務教育の中に取り組まれている。
ほか各民族ごとにそれぞれの言語を持つ。
中国語は、シナ・チベット語族に属する言語で、中華人民共和国・中華民国(台湾)のほかに、シンガポールなどの東南アジアや、日本、アメリカなどの世界各国にいる華僑・華人たちの間で話されている。ギネスブックによれば「現存する世界最古の言語」である。
中国語の各方言はシナ・チベット語族に属し、中国祖語をもとに、タイ諸語などの南方諸語やモンゴル語、満州語など北のアルタイ諸語の発音、語彙、文法など特徴を取り込みながら分化したと考えられている。その特徴として、声調を持ち、孤立語で、単音節言語であることが挙げられるが、現代北方語(普通話を含む)は元代以降、かなりの程度アルタイ化したため必ずしも孤立語的、単音節的ではない。
中国では主に中文と呼ぶ。また多民族国家、多言語国家であることから(「中国の言語」という点で、少数民族の言語も中国語といえなくもない)「漢族の言語」という意味で、この言語を漢語と呼ぶことがある。これは学術的な方面でよく使われる。また華語、中國話などと言う呼び方もある。
中国語を第一言語としている人は一般的に約12億人と言われており、かつ、第二言語としても約2億人が使用している、世界で最も多くの人口に話されている言語である。同じ中国語であっても、例えば、北京語(北方方言のひとつ)と広東語(粤方言のひとつ)と上海語(東部に分布する呉方言のひとつ)では発音、語彙ともに大きく異なるだけでなく、文法にも違いが散見されるため、直接会話するのは非常に困難であるが、共通の書面語(書き言葉)が発達しているため、字に書けば意思疎通は比較的容易である。
中国語の各「方言」は共通の文字組織(漢字)を持っているものの、異なる大方言話者との会話による相互理解は事実上不可能に近い。よって、方言話者では学校教育や公共放送で使われる「普通話」とのバイリンガルとなっている事が多い。
方言区分は議論のあるところであり、いくつに分けるか学者によって異なっている。二分類では、長江が南北の等語線とほぼ等しく(南通、鎮江などは例外)、これ以北と西の内陸部が「北方方言」(および晋語)、これ以南がその他の「方言」地域に分類することができる。また、「官話」(かんわ)・「呉」(ご)・「贛」(かん)・「湘」(しょう)・「閩」(びん)・「客家」(はっか)・「粤」(えつ)に分けるのが七大方言であり、「晋」(しん)・「徽」(き)・「平話」(へいわ)を独立した大方言と考える十大方言もある。その他、分類が定まっていな小方言群がある。Ethnologue は、漢語(中国語)を14の言語に分類している。これは下記で述べる中国の平話を除いた9つの方言にキルギスのドンガン語を加えたものである。なおこの場合、閩方言は閩北語・閩東語・閩南語・閩中語・莆仙語の5つの言語に分けられている。
国民の意思疎通を容易にするため、中華人民共和国では、中央政府の標準語政策により、北方方言の発音・語彙と近代口語小説の文法をもとに作られた「普通話」 (pǔtōnghuà) が義務教育の中に取り組まれ、若い世代を中心に成果が上がっており(一般的に、全人口の7割程度が理解すると言われている)、標準語・共通語となりつつある。台湾においても、日本の敗戦後に施政権を握った中華民国政府が「國語」 (guóyǔ)(「普通話」とほぼ同一で相互理解は可能だが音声と語彙に差異がある)による義務教育を行ってきたが、現在では台湾語、客家語、原住民諸語の学習時間も設けられている。
中国の公用語は、国民の大多数を占める漢族の言葉である「漢語」のなかの北方方言を主体にして造られた普通話。
中国は広い国土と、他民族ゆえに多数の言語が存在するが、国民の意思疎通を容易にするため、中央政府の標準語政策により、北方方言の発音・語彙と近代口語小説の文法をもとに作られた「普通話」が義務教育の中に取り組まれている。
ほか各民族ごとにそれぞれの言語を持つ。
【七大方言】
1.北方方言(官話方言)
2.呉方言(上海語など)
3.贛方言(南昌語など)
4.客家方言(客家語)
5.湘方言(長沙語など)
6.閩方言(福建語)
7.粤方言(広東語)